二の腕上P  センチコガネ


 M坂さんと砦岩にあがった。M坂さんは久しぶりの山登り、岩登りとの事だった。年度末はある種の仕事人にとっては、繁忙期でとても大変なのだ。

 砦への急登をしのいで、地下一階へ到着した。今日も静かで良い岩場だった。

 今回は二の腕上Pをリードするつもりだった。アップと1か所だけカムのプリセットをしたかったので、まずトップロープをセットした。

 身体をほぐす為に、M坂さんにビレーをしてもらいTPで登った。二の腕自体は問題は無し、そして核心のトラバース部分に突入。
 体を真横にする気持ちで右クラックをキャッチ。リーチ一杯のパツパツだが、ここで足を拾わなくては次のムーブを起こす事が出来ない。ここがものすごく難しい。絶望的だ。
 一人TPでワークしていた時は、何とかなったつもりだったが、何も出来ていなかった。
 あれこれあがいて、ブラシで岩をこすってもガバは現れなかった。トラバ部分のフットホールドは僅かな結晶のみ。一か所でもいいので、まともなホールドがあれば希望の光が差してくれるのだが。
 
とてもではないがリードへ移行できる状態ではなかった。ここで落ちると、振られて岩にぶつかる可能性があるので、ここのムーブを仕上げなければ、私には次に進むことが出来ない。

 M坂さんは頑張って二の腕クラックをRPした。プルプル震えながらの気持ちを込めた登りだった。めでたしめでたし。

 二の腕Pは、リーチがある人には簡単だと思う。でも、私のリーチは今以上に伸ばす事は出来ない。もっとパワーをつけるか、何らかのムーブを発見するしか解決の方法は無い。

 模索の岩旅に終わる事はない。

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