007はてんとう虫のサンバで大盛況


 土曜日の午後から滋賀の小川山で007を狙った。

 峠を越える道路は紅葉の盛りで、光と影のプレリュードが目を楽しめさせてくれた。

 現地でM坂さんとそのガールフレンドと合流した。中学時代からの腐れ縁とはいえ、飴と鞭を巧みに使い分けるM坂さんの人徳と腕力のなせる業なのだろう。

 まず009でアップした。しかし今日のこの岩は、天気と季節の都合なのかてんとう虫やカメムシの乱舞の中にうずもれてしまっていた。手で蠅や蚊を払いのける事は幾らでもあったが、てんとう虫を払う経験は初だった。

 懸垂で007下部にプリプロをセットして休憩をしていると、岩場整備に来ていた親分とナミスケペアが登場した。相変わらず仲が良い。久しぶりの会話をしながら007に向かう心の緊張と弛緩を調整した。

 光線が弱くなったのか、少しは虫たちも減ったので007を登る事にした。ただ岩はまだ熱かった。私の場合にはスタートの一手目が一番困難ムーブになるのだが、暑さとカムの入れた場所が悪く、いきなりテンションをかけてしまった。ここで緊張の糸が切れてしまった。後はカム入れとテンションの繰り返し、屈曲箇所手前まで上がったが、クライミングではなく作業をしているみたいでここで止めにした。


 やはり007は手強かった。自分にはまだ早い?いや違う遅いくらいだと思う。自分が弱かった、そしてスイッチが入っていない状態で登った事が失敗の原因だと思う。テーピングには潰れたてんとう虫の体液がオレンジ色に残っていた。虫さんすいません。

 秋の時間は流砂の様に足が速い。右側フェースの簡単なルートをM坂さんとガールフレンドが登り終えるともう日暮れだった。岩峰の上から眺める風景は一幅の絵画の様だった。
 

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