今シーズン初の砦岩見参。風が強く吹き、岩は乾き、昨日からの雨の影響は無いかの様だった。
スカイラインから裏道へ、裏道から砦岩へ。落ちた木の枝を片付けながら地下1階に下りた。ここに来ると何時も「二の腕クラック」を登る事にしている。今日もそのつもりだった。
久しぶりのソロリードの準備はちょっと時間がかかった。相変わらずの強風でアプローチで温まった体もすぐさまに冷えてしまった。岩登りにはまだちょっと早い気配が超濃厚だった。
アンカーとデバイスを再確認して登りだした。そして超濃厚な気配は現実となった。クラックは滴るほどに濡れており、ジャムして濡れた手からはすぐさま熱が奪われていく。カムのトリガーを引くにも力が入らなかった。何回も登っているので、ムーブもプロテクションも分かっている、分かってはいるが、感覚の無い指先では、ガバを掴んでもそれはガバで無い。足が滑った時にはヒヤッとしたが、バチ効きのジャムに助けてもらった。
そんなこんなで、何とか必死になって終了点に這い上がった。指先もハートも痺れたクライミングだった。
懸垂でカムを回収していると尻を冷たい風が撫でていった。「風のまたさわろう」のいたずらでしょうか。
寒くてしかなかったので、砦岩はここまでとして、少しでも暖かい場所でボルダリングをすることとした。ロープもあるので、「鹿王」のボルダーを掃除してからトライする案が一番良さそうだった。
裏道経由で岳不動方面へ足を進めたが誰にも会わなかった。
「鹿王」のボルダー周辺は、風も無く、午後遅くの太陽が降り注ぎ、砦と比べると、とても暖かかった。やっと人心地をつく事が出来た。
まず懸垂で上部ホールドの苔落としをした。ホールドは繋がっており、何とかなりそうだった。
ハーネスを脱ぎ、シューズを履いた。靴底の泥を掌でぬぐって、その手をチョークアップした。下地は良いが、マットは無い。ビバ山奥ボルダリング。
ナイフの様なカンテと顕著な縦ホールドでスタート。ホールドは豊富だが、ムーブの組み立てが少々難しい。寒さで固まった体も徐々にほぐれていった。
カンテの側面に一条の岩溝があるので、それを繋いで登るムーブが私の答え。何度もトライしていると、取る事が出来なかった岩溝のホールドも確実にキャッチ出来る様になった。そこから上部カチを取りに行く個所が、勇気の要るポイントだ。少し遠い、少し怖い。マットがあれば出る手も今は出ない。
気が付けば太陽は山に隠れてしまった。風も強くなり、一気に寒さが襲い掛かってきた。ゴウゴウと唸りだした山に、深追いする気持ちも消え去ってしまった。今日はここまでとした。下地に一か所だけ岩が露出している所があるので、次回トライする時はどうするか悩むな。
下山路でも誰とも会わなかった。天気は良かったが、終始風に吹かれた日だった。ざわめく木々に股沢郎の声を聴きながらスカイラインを歩いた。
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