晴天の日曜日、久しぶりの藤内壁。野人先輩、頭取、M崎さんに混ぜてもらって岩を楽しんだ。3名の足が速くて、バットレス取付きに到着する段階で、私の足は終わってしまった。すごく速いのよ、みんな、とっても。
「トカゲ」を狙うスーパークライマー頭取に声援を送りながら、私は北面にある一番易しいルートでアップした。実際は点テン山で何とか抜けただけ。10aでこれとはどういうことだ。
バットレス取付きには、O西くんやら、S崎さんやら、かっこいい外人クライマーの方などが盛りだくさんで、皆さん交互に「トカゲ」を楽しまれていた。
私が、今日ここに来た目的の一つに、約35年くらい前にTRで開拓した「フォルテシモ」を登りなおすということがあった。ツルムの下部に位置するダブルクラックを眺めていると、O西君から、あのクラックは「ヘルタースケルター」と言うルートになっていると教えられた。やはり、場所も悪くないし、そこそこ長さもあるし、さもありなん。好きな方には魅力的なのだろう。
ウン十年前の記憶なんて、忘却&10光年の彼方なので「ヘルター・」には一応オンサイトトライももどきで取付くことにした。事前に、昨秋登ったカッパ先生からチロットと情報をしいれていたが、プロテクションに胡瓜の#1とか#2とか言われてもわしには分からん。
野人先輩にビレーをお願いしてスタート。下部のコーナーとハンドクラックは楽しいクライミング。クラック以外の弱点も豊富で、岩を登るごとに心も弾む。クラックも綺麗に掃除されている。開拓者の方ありがとうございます。
下から見るとハンドサイズに見えるが最後はシンクラック。心もとないプロテクションで、これを越える部分が核心だ。クラック下部にあるポケット状にカムを固め取りしたが、どうにもこうにもにっちもさっちもブルドッグ。チキンハートの私は、取り付きに戻るしか出来なかった。
バットレスに戻りしばらくすると、頭取が「トカゲ」にトライする頃合いになった。日も陰り、スーパーフリクションタイムだ。
頭取の全身に気合が満ちている事が手に取るように分かる。クライミング中にもホールドのブラッシングを交える。余裕も感じさせるクライミング。気合声を入れながら第一核心、第二核心と問題なく越えていった。しかし、あと2ピンという箇所で神様のいたずらが起きてしまった。浅いポケットを取った時に指が攣り、不確実なホールドでは体を支える事が出来なかった。叫びと共に頭取はロープにぶら下がってしまった。実に惜しいトライだった。喜びの時は次に持ち越しになった。
久しぶりの藤内。昔昔の記憶をたぐってみたが、自分のポンコツ具合を確かめることしか出来なかった。青春は遥かに過ぎ、朱夏ももう終わる。そろそろ白秋かというお年頃。額の皺は深くなるが、クライマーとしての深みは何時までたっても表れない。
でもしかし岩に噛り付く事だけは諦められない。何時までも青春の幻影を探していたい。我ながら欲深いものだと思う。さあ登ろう。
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