風のリボンが季節を運び、木々の紅葉も里まで下りてきた。寒くなり、今期の御在所の岩もそろそろ終盤に差し掛かった。
今回は、とも先輩が付き合ってくれて砦岩に上がった。心配した寒さも酷くは無く、岩も冷たくは無かった。
とも先輩は「コブツイスト」の練習に励み、私はコブ横のルート整備&完成を目指すことにした。まず「コブラ…」にTRをセット、続いてコブラ横のクラックに懸垂用ロープをセットした。
何故か剣人(剣岳に行った自慢か…?)のTシャツを着たとも先輩、果敢に「コブラ…」に食らいついた。こうか、どうか、あーか、いーかとジャムを色々と探ってみたが、あえなくテンションとなった。逆にコブラに食らいつかれた様だった。
聞くと、仕事とクライミング漬で左腕を痛めているらしく、そんな腕ではTRとは言えこのルートは厳しかろう。でも途中では下ろさないけどね…クククッ。
私はコブ横ルートに1本ボルトを打った。クラックを登った所に良いテラスがあり、そこを終了点とすれば、すっきりしたNPのルートになるのだが、テラス上の固いスラブにどうしても魅かれてしまい、悩んで悩んでスラブにボルトを打った。自分が岩に求めているもの、安全性、お財布事情、エトセトラの条件をMYカンピューターかけた結果だ。
以前の掃除で様子は分かっていたので、ボルト設置後にすぐさまリードでトライする事にした。
自分の目論見では簡単なルートになると思っていたのだが、いざ登り始めると嬉し恥ずかし全く予想が外れてしまった。岩が汚い事もあり、スリップによる不意落ちの怖さも加わって動きもぎこちない。クラックはワイドだが、部分的にアームバーを使うくらいで、下部はクラック端エッジを使ってのクライミング。上部はチョックストーンを左から迂回するのだが、ここが思いのほか難しかった。プロテクションのセットに頭を一ひねり二ひねり。スラブはボルトのおかげで快適に乗り越せる。テンションまみれで何とか灌木の終了点へ到達した。
結局、昼食後の2回目トライでもチョックストーン部でテンションしてしまい、ルートは完成出来なかった。だが目一杯のトライで心は充実した。収穫は次の機会に持ち越しだ。
とも先輩も「コブラ…」の練習に頑張った。頑張りすぎて被っていたニット帽を落としたぐらいだ。ズラを落とさなくて良かったズラヨ。身体はガタピシになったが、きっと何か得た物はあったはず。
最後の締めにスラブの名ルートの「オードブル」をとも先輩が登って終了した。見下ろす藤内小屋が箱庭の様だった。小屋の賑わいが近くに遠くに聞こえてきた。
下山は隣の謎道を使った。歩く人も少ない道は落ち葉が積もって、とてもスリッピーだった。裏道と小屋を除き、私たちパーティー以外誰とも会わない静かな日だった。
来週になると寒さも増すらしい。年内に御在所で遊べるのは、あと何回かな。
コメント
コメントを投稿