この冬は梶賀の岩場へお邪魔することが多い。今回はカッパ先生ペアに、強力K泉ペア、そしてトモ先輩に私の計6名で海岸に下りた。
波は少し強いが、岩は良く乾き、連休最終日だからか、私たち以外誰もおらず貸し切り状態だった。岩にはチョーク跡が沢山あったので昨日などは賑わっていた事が推測された。
まず「梶賀入門」でアップ。前回も登ったが私の好き系ルート。短いのが玉に瑕。癖があるので、とも先輩がこっそりテンションしたのは内緒の話。
次に「波乗りジョニー」をやってみた。スラブルートだが、スタートは傾斜の強いフェースで1ピン目へのドロー掛けが大変だった。フェースからスラブに乗りこむと、微妙な凹凸を探す世界。心の中でヒェーと叫びながら足を上げていく。4ピン目をクリップする前に落ちると、フェース面までいってしまうと思われる。ビビりながら手を伸ばすと、ピカリと光るステンレス製ホールドがあった。そこからも逃げコースで終了点へ。スラブは好きではないけど良いルートです。
次はTR状態にしてトモ先輩の番、しかしドローを回収しながらの登っている時に事件は起きた。「あらー」とトモ先輩の声と共に、1本のドローが、ハーネスのギアループから滑り落ちて海に飲まれてしまったのだ。
ビレーしながら私は思った。こんな時は海の神様が出てきて「お前の落としたのはこの金のドローか、それとも銀のドローか?」と聞いてくれるのではないだろうか。それならば正直な私は「落としたのは高級DMMのドロー6本セットです」と言うだろう。しかし、現実は静かに波が打ち寄せるだけだった。諸行無常である。
その後に、トモ先輩がお詫びにとペツルの高級ドローを1本くれました。ありがたや。
体もほぐれ、尚且つ他のパーティーもいなかったので「ディープシー」におさわりする事にした。上部に回り込んでのロープセットなので、人が沢山いると躊躇してしまうが、今日は貸し切り無問題。
灌木地帯から、小懸垂で終了点まで下りてロープをセットした。終了点付近には名前の知らない花が咲いており、小さな黒い実もなっていた。そう綺麗な花でもないが、こんな岸壁に育つなんて健気に感じた。
TRでカムセットをしながら登ってみた。以前にオンサイトトライして敗退、以降スタイルについては結構悩んだが、能力、時間、などの条件をカンピューターにかけた結論だった。
「ディープシー」はとても素晴らしかった。私の一番惹かれるパターン。クラックを使いながらのフェースルート。2回登って、何とか自分なりに理解そしゃくしようと頑張ったが、50%あるかないかの出来。
カッパ先生もカムセットしながらTRで登り、自分の中で腹に落ちるまで納得した様で、「次回はリードします。」と言っていた。「今日はリポD飲みましたから」とも言っていた。流石である、リポDが。
その他にも「潮騒のメロディー」もTRで登ってみたが、これまた良いルートだった。テクニカルで面白い。要所でアンダーの使い方が鍵なのかな?
休息時に海を眺めると、青い海と青い空のスクリーンにポツンと小さく白い月が浮かんで見えた。たった数十mの岸壁にもがく人間を静かに見つめている様に見えた。人は小さく宇宙は大きい。
K泉ペアは若く強くて、笑いながら難しいルートに打ち込んでいた。生粋のフリークライマーだ。加齢臭も無く、爽やかさだけが残るのさ。
カッパ先生の相棒が苦労して「どんきつね」を登った。頭ジャムなどあらゆるテクニックを使ったらしかった。とても嬉しそうだった。しかしその後、K泉さんや相方のSじさんがあっさり登ってしまい、それを見て「ウキー」と頭から湯気を出していた。頭がジェットボイラーになったのね。丑三つ時、藁人形に五寸釘を打ちにいかないか心配だ。
本日も沢山登って、早夕方になった。まだ登るK泉さんペアを残して岩場を後にした。
帰りの高速は渋滞もなくスイスイと走ることが出来た。助手席のトモ先輩が何やらスマホを握りしめているので、どうしたのかと問うと「カッパ先生やらK泉さん達からご馳走を食べているゼ」とラインがきているのだと言う。「ウガー!寿司食べてる。どうせ私はファミチキさ」と叫ぶ先輩。新たな五寸釘の被害者が出るかもしれません。
罪作りな梶賀の岩場。でも罪の蜜はとても刺激的だ。また来よう。
力作❗、楽しかったですね。
返信削除この冬はまだまだ南紀に通いましょう。三木崎にも行かないと。
お疲れ様でした。まだまだ筆力が足りません(その前にクライミング力かな)。
返信削除三木崎もよろしおまですね。またよろしくお願いいたします。