懸垂 デッキブラシャー

 

 風がとても強かった。御在所に上がるつもりだったが、こんな強風では何もしないうちに身体が冷え切ってしまう。

 急遽行き先を変更して某所のH岩に向かう事にした。相棒は鬼トモ先輩。

 忘れさられた岩場に到着すると、4,5本のルートと大量の苔が私たちを出迎えてくれた。

 まず掃除が必要だった。

 上部スラブを懸垂下降しながらのデッキブラシをふるった。先輩は下地に積もった落ち葉かきとと清掃。

 ルート2本分掃除するといい加減に疲れてしまったし、飽きもくる。

 とりあえずクライミングをして気分転換をした。一番右端のアップルートは簡単だったが、右から2番目は傾斜も強くて意味不明。ムーブもおこせない。

 ナンジャコリャー!と悲しくなったので気分転換でまた掃除。

 左から2番目のルートを狙ってみた。楽しみは分かち合わなければいけないので、先輩にオンサイトトライを勧めた。

 最近進境著しい先輩だが、傾斜の強い岩に立ち向かうパワーがまだ足りないらしく、残念ながら3ピン目でロワーダウンしてきた。ロープを抜いて空中デッキブラッシャーの私の出番。

 スタートから小難しかったので、テンションを嵐の様にかけまくり核心を抜けた。上部スラブに入りほっと一息と思ったが、そこは緑の海苔の海。まだ掃除が足りなかった。

 涙を流しながら再度苔掃除をすると、ここに立てとばかりの粒が現れた。われ思う、クライミングも掃除も未熟者じゃ。

 その後も先輩と頑張ったが、結局RPならず。気が付けば先輩は真っ白な灰になっていた。

 思わぬ強風のおかげで訪れたH岩。静かでクライミングと掃除を楽しむ事が出来た。ブラシを引っさげてまた来よう。









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