オールドさんの新ルート「SORA」を見学に何時もの山へ。単独なので朝6時から歩き始めた。朝方までに雨は止んだが、天候は薄曇りで風強し。風のおかげかヒルも駐車場で1匹見かけただけだった。歩きトレも兼ねて遠回りの尾根道をひたすら歩いた。1組の登山者にあっただけの静かな道。
標高を上げると尾根を越えてガスが流れてくるのが見えた。風もますます強くなってきた。1000mあたりのブナ林は私のお気に入りスポットだが、稜線に到達すると突風交じりの風で寒くてゆっくりとしていられない。
いつも目立つ岩もガスに巻かれて見えないぐらいだった。確かこの辺だったとカンピューターで歩くと何とか目的地に到着出来た。久しぶりに見る岩塔だったが、やはり綺麗だった。
寒さに震えながら見え上げる岩は、風が削り作ったオブジェに見えた。自然は凄い。
感動していても、滅茶苦茶寒い。このまま帰るかどうするか、取り付きで1時間ぐらい悩んだが、折角なので岩をさわる事にした。
奥の手を使って、フィックスを張り「SORA」を眺めた。クラックが斜上しているので、全てをおさわりする事は出来なかったが、大体の概要は分かった。広めのクラックで#3~5が必要か?とても面白そうである。登り切って塔の天辺に立てば、さぞかし気分が良いだろう。
ロープの都合で右横フェースも触ったが、これはかなり難しい感じだった。持つことを拒否している様な手の切れそうなホールドが珍しい。この周辺の岩はダイクが発達していたり、露出した石英が多くみられて想像力が掻き立てられる。
風からの逃げ場がないので、震えながらランチを食べて休憩。カッパに化繊の綿服を着こんで何とかしのげるぐらいだった。防寒着をもってきて良かった。
クラックにフェースと、この岩にはまだ数本のルートが出来そうである。隣にも小ぶりな岩があるのでそれも面白そうだ。
鼻水を垂らしながら、取付き近くにあるボルダーの掃除をしているとようやく青空が見え始めた。太陽が照ると風があっても体感温度はまるで違う。
青空を背景にする岩は、風と太陽の塔の様だった。再度カンドー。
掃除したボルダーもコンチクショーと難しい。一足と一手課題と思うが、石英のダイクが美しく、登れなくても意味も無く掃除してしまう魅惑の石だ。
そんなこんなで時間は過ぎていき、下山の時間が近づいてきた。帰路も遠回りの尾根道の予定、そして途中に少し寄り道もしたかったので荷物を片付けて出発することにした。
この岩から西へなだらかな尾根が続いている。通が歩くのか微かなふみ跡と途切れ途切れにテープもある。途中にある露岩まで行き眼下を眺めると、山の深さを感じることが出来る。鳥になりたいと思う一時だ。
しばし景観を楽しんだ後、回れ右をして遠回りの尾根道に向かった。止めておけばいいのに、下山途中でも少しボルダー掃除をしてトライしたが、残り少ない体力を消耗するだけだった。このボルダーも難しかった。遠い宿題をまたまた作ってしまった。このあたりでかなり疲労困憊になった。
行きと同じブナ林を愛でながらのっそり歩き、高度を落としていった。途中で足の速いハイカーに追い抜かされてしまったが、ロープ80m分、カム、登攀具1式の荷物はとても重くてついていく気力も体力もなかった。
家に帰るとまだ風が強く吹いていた。クライミングらしい事はしなかったが、面白い山歩きが出来た。疲れたがまた行きたくなる、そんな岩だった。
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