前後ろ違いの私

 

 土曜日は家事や不安定な天候の為に沈殿。雲母峰の林道を走ったりしたが、途中で気力が萎えてしまい頂上までは届かなかった。

 日曜日もそのまま休んでしまいそうになったが、攀じれ魂Tシャツを眺めて心を改めた。

 暑いので涼しそうな県境の岩場に向かってみたが、チャート質の岸壁は昨日の雨でしっとりベタベタ。ただこの壁周辺は、木陰で尚且つあたりかまわず濡れているので気化熱の影響からかとても涼しかった。

 仕方ないので日光でフライパンになっている「玉」のボルダーをさわる事にした。風が吹けば少しはマシだがとにかく暑い。岩陰に潜り込んであれこれ触ってみたが、シットスタートは全く歯が立たず。フットホールドが無いのが玉にきず。「玉」だけに……。

 攀じれ魂Tシャツを後ろ前に着て気合を入れ、立スタートで易しそうなラインを探ってみたが、顔面に日光を浴びる感じになり、暑さとまぶしさで敗退した。

 壁に移動すると心地の良い涼しさ。岩が乾くのを待ちながら魚肉ソーセージなどを食べていると釣り人が上がってきた。お話をすると鮎釣りとの事だった。このロケーションならばアマゴか岩魚と思っていたが、ここから少し上流の堰堤までは鮎が遡上するとの事だった。今年は発電用の取水がされておらず、釣りには好条件との事だった。

 マットにもたれかかりうつらうつらしていると、別の釣り人が上がってきた。時計を見ると1時間くらい休憩していらしい。壁は相変わらず濡れていたので、場所を変える事にした。




 川から離れた林間のボルダー、今回初めて覗いてみたが、楽しめそうなのは2個しかなかった。ただ過去に登られた形跡もあり、ホールドも多彩で面白そうだ。

 まずは下地もよくホールドも豊富なボルダーにトライしてみた。過去の掃除具合から先人の息遣いを感じる。私のセレクトは左から右へのトラバースと、中央部を寝転がりスタートで直上する二パターンだった。花崗岩のガバが気持ちよく、どちらも面白かった。直上は最後のマントルに少し悩んだが、それも優しい悩ましさだった。




 お次のボルダーは下地が斜面になっており、カッコ良さそうなラインをトライするには、相棒と複数のマットが要りそうだ。少し左にもライン跡が読めたので、トライしてみた。ガビガビのホールドをキャッチすれば終わりだが、失敗すれば手が大根おろしの様になりそうで怖い。数回の試行の後、意を決して手を伸ばせばガバを取ることが出来、無事完登出来た。




 谷川の清流で頭と顔を洗い、今日は終了にする事とした。気力の落ちた暑い日だったが、そこそこ楽しめた。

 家に帰ると、前後ろ違いTシャツは絶対おかしいとの意見を聞くことが出来た。現場ではどうとも思わなかったが、妙に突っ張るし、鏡に映る姿は明らかに変だった。これで良しと思ったのは7月最後の幻だったのでしょうか。







 

 

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