サニーサイド ショートホープはきつかった

 

 紅葉ももう終盤の季節。半年ぶりにサニーサイドへお邪魔した。

 まだ黄色や赤色の葉っぱは残っているが、落葉が進みアプローチからも岩肌が良く見えた。




 準備をして、まず奥にある「むらさめ」でアップ。快適なハンドクラックだが、朝一は動きが悪くおもわずテンションをいれてしまった。TRをセットして鬼トモ先輩が登った。TRでは全く問題なかったので、ロワーダウン後にすぐさまリードに切り替えてクライミング。上部で唸っていたが、無事終了点へ。RPおめでとうございます。

 荷物置き場に戻ると自分たち以外にも数パーティが登っており。青年が「チビゴジラ」に果敢にトライしていた。登ろうかと思っていた「ジュマンジ」にもTRがかかっていたので、別のルートを考えた。私が手を出せるグレードで……「short hope」にしよう。なぜかうかつにそう考え着いてしまった。ずっと昔に、その時の同行者と極地法でとりあえず這い上がった記憶があったのでそれがスイッチになったみたい。愚か者だ。

 何とかなるとカムをぶら下げてテイクオフ。顕著なポケットを掴んでもスタートさえ出来ない。右棚からクラックに移る部分が中々怖い。クラックをとるムーブが、見た目でも一か八かになるので躊躇してしまい身体が動かなかった。このまま敗退かと思っていたら、先輩からの金言を頂戴した。「ポケットにカムを入れたらどうじゃらほい」

 そうかその手があったかと仕切り直し。ポケットに#0.75をセットして足を出し手を出した。左手が何とかクラックを掴んだが、そのままフリーで登るのは出来なかったので、カムエイドでハンドが効く場所まで上がった。上部はハンドが効けば問題なし。

 TRをセットして先輩と交互に登った。先輩は股が柔らかいのでムーブも綺麗である。そうこうして遊んでいると、一人の男性が私たちに話しかけてきた。「このルートのスタートにはボールナッツが有効です…どうたらこうたら」最初はなんだと思ったが、よくよく話をすると以前に屏風岩でお会いした事のあるN森さんという方だった。名張の熟達者であり開拓者、大滝登攀が好きと言う凄い変態者だった(まじ褒めてます)。カッパ先生とも知り合いなのは予想出来たが、オールドさんとも知り合いとは知らなかった。凄い人は手も早い、鬼トモ先輩と光のスピードでライン交換をし、その後も猛プッシュ。おもわず「岩場でのナンパは禁止ですよ」とつぶやいてしまった。

 話題も豊富で、お話ししていると時間はあっという間に過ぎていった。N森さんの開拓した初心者向け岩場もあるらしいので、また行ってみたいと思った。

 その後も「チビゴジラ」にトライする女性クライマーを見学したり、関東から遠征してきている方とお話したりして、そのひた向きさに感心した。




 気が付けば夕方近くになっていたので、最後に「short hope」を先輩と交互に1回づつ登って終わる事にした。先輩は私には真似できないムーブが炸裂しノーテンでクリア。次はリードで行けるのではないかとギャラリーN森さんがつぶやいた。そして最後に私。やはり左手でクラックを取ってからの一手が厳しくてテンションを入れてしまった。回収してロワーダウンしてくるとギャラリーはだれもいず。粛々と先輩がビレーしてくれているだけだった。背中を風が通り過ぎていった気がしたゼ。

 「short hope」はスタートから数手が核心なので、ここを突破出来るかが鍵。花崗岩ではすわりの悪いボールナッツも名張では有効らしいので、家に埋まったボールナッツを探し出し次回から持ってきましょう。

 今回も完登出来たルートは1本もなかったが、やる気溢れるクライマーを間近に見る事が出来てモチベーションを貰う事が出来た。良い岩場には良いクライマーが集うのだ。

 帰りは名阪国道が渋滞していたので、途中から旧25号に車を走らせた。名阪から逃げた車で少しこんでいたが無事集合場所に帰着。すると先輩が自分の車からパモブラシを自慢げに取り出して見せびらかしてきた。メトのマットも購入したとの事。クライミングへの情熱に溢れているぞ素晴らしか。どうやら行きの車中でも私に話してくれた様だったが、何故か初耳みたいな感じ、よっぽどボケてきたのか私。

 毎度のことながら名張は厳しく、通わないと登れないと人が言う。皺のよった額を空に向け、できるだけ通いますと小さな星に願いをした。やはりクラックは楽しいな~。












 

 

 

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