晴天の瑞浪。冬本番の寒さが過ぎた後だったが、吹く風は冷たかった。しかし岩場は沢山のクライマーで賑わっていた。
鬼トモ先輩おすすめのルートを目指すべく山道を歩いていると「アームロック…」の前であさこさんとYキ先生のペアに出会った。この辺りに最近拓かれたワイドクラックがあるらしく、その前にアップで「アームロック…」を登ったそうだ。このルートでアップとは大したもんだと感心した。
お二人と別れて少し歩くと、私たちのお目当ての岩に到着した。「有希子の初恋」と言うクラックがある岩だった。クラックは綺麗だが下部は浅くてプロテクションセットが難しそうだった。アップとしてまず右隣にある「余裕のよっちゃん」を登ってみた。これもハンドクラックだが、ホールドが豊富で快適だ。傾斜が緩くなった上部はプロテクションが取れずに少し緊張するが足をちゃんと置けば問題なし。終了点からの眺めが良かった。肩を痛めている先輩はTRで登った。
次に「有希子の初恋」にトライした。やはり予想通り下部のカムセットに手こづってしまった。#0.75をセットしたが効き具合はイマイチか。足を何度か滑らせてしまったが、何とか踏ん張ってハンドジャムが効く箇所まで登った。ハンドが効けばいけると思ったが、浅はかだった。下部で力を使いすぎクラックが広がった箇所の手前でテンションしてしまった。我ながらダメ子ちゃんである。オンサイトは失敗だったが、美しいクラックへの挑戦はとても充実した。TRをセットして先輩が登り、私も登った。アップを通り越して毎度の事ながらアップアップになってしまった。
ゆっくり目の到着だったのでここでお昼ごはんを食べた。気温も高くなって快適なランチタイムになった。
片づけて移動、あさこさんペアがいる岩へ向かった。探し出した場所はすぐそこだった。
お二人はTRでトライしていた。ルートは小ぶりだが凶悪な雰囲気。大岩の間にチョックストンが入り、その下からスタートし、ワイドを登る。専門誌やネットで見るインバージョンなる技を使うらしい。なんか凄いぞ。ルート名は不明だがワイドクラック巧者の方が拓いたとの事である。
あさこさんの登りを拝見したが身体にかかる負担も凄そうだった。そして今回初めて知ったがワイドを登ると長髪の人は髪の毛が引き千切れるとの事。きっと毛根にも厳しいぞ、ゲーハーになりかけの私も気を付けたい。
ロープをお借りして私もトライさせてもらった。(必死だったので記憶はかなりいい加減です)スタートは小気味よく効く手足ジャムでルーフにぶら下がる。そこから逆立ちの様に足をクラックに入れ込みスタックさせる。(ワーイ!ネットとかで見るムーブだ)足ジャムを信じながら体をルーフ外に移動させていくと反対側のクラックにハンドを決めることが出来る。チョックを抱え込む様にして、斜上するワイドに体をねじりこませる箇所が難しかった。斜上ワイドも難しくスラブに逃げるしか出来なかった。結局テンションまみれで何とか上に抜けた。顔がにやけるぐらいしんどく面白かった。
次に鬼トモ先輩の番。毛髪保護の為、ネックウォーマーを頭からかぶりマトリョーシカに扮して登りだした。
マトリョーシカは凄かった。肩の痛みも何のそのルーフを抜け出てきてからは、足技のオンパレード。キョンにニーバー、そして荒業の骨盤ジャムなど。普通人ではレスト出来ない箇所でも休憩する。斜上ワイドも下手にハンドをきめずにチキンでしのいでしまった。結局ノーテンでクリアしやがった。先輩の足技には刮目するしかありませんでした。
さあ良い風が吹いてきた。次のYキ先生もなんだかんだ言いながら、黄金の左足を使ってノーテンで登っちゃった。あさこさんもダブルチキンなどのカッコいい技をだすだす。残念ながらテンションが入ったが、ダブルチキンなんて高級ハンバーグ店のメニューしかないと思っていたら、ここにもあったかダブルチキンだ。
初体験のインバージョンだったがとても面白い体験だった。これは癖になりそうな気配が満々です。
「アダム」に移動するあさこさんペアと別れて私たちは「アームロック」へ向かった。
気合を入れたつもりだったが「アームロック」は30cm上がって敗退した。もがいても岩と体が擦れるだけで、体が上がっていかなかった。我ながら弱っちいです。次回出直しだ。
まだ時間に余裕があったので、最後は隣の「ゆうこ&やよい」をTRで登って締めることにした。スタートはハンドだが少し登るとハンドの効きが悪くなる。オフィドゥス部も入りから出まで全て難しかった。私はズタボロになったが、先輩は涼しい顔をして登っていた。ワイドクラックのテクニックは私の数歩先を行く…いや登っているのだね。付いていきます先輩。
冬の夕日が山に沈む頃、山をおりた。全身が疲労感に包まれて幸せ気分だった。
帰路の車中、12月中旬にあるオールドさんフェスの話になった。すっかりオールドフリークの先輩はフェスの為に休みを取ったとの事で、激強クライマーと一緒に乱入すると言っていた。某日滋賀には嵐が吹き荒れるかもしれません。
今年も残すところあと1か月。特に際立った成果もなかったが、クライミングを続けることが出来ただけでもラッキーだ。楽しいクライミングで残りの師走を走り抜けるぜ。
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