ブルーダイヤと忍法カマドウマ

 

 単独で小岐須へ。少し前に見つけたチムニーを探索してみた。

 屏風岩の廃キャンプ場跡から斜面を上り、あたりを付けた箇所から下を覗くと見事に真上だった。

 ちょうどよい灌木から懸垂下降で降りてみた。チムニーを見下ろすと川から見上げるより迫力があった。                                 

 苔と浮石を落としながら岩の状態を確認した。上部はキャメ#5,6くらいのサイズだろうか、風が強くて落とした苔が舞い上がってきて顔面を直撃してくる。壁にも弱点が多くあり、思ったよりも簡単に登れそうだ。途中にテラスがあり、そこから下は更に容易に見えた。

 川の増水を嫌って背中にロープを背負っての懸垂下降だったが、ゼロポイントのロープバックはこの様な時にとても便利だ。(残念ながら現在は廃番品)

 河原に降りて登り返しをしてみた。下部は水流に磨かれてツルツルのノーフリクション石灰岩だった。本来ならばチムニーに入り込み悶えるつもりだったが、川からの風が吹き込み寒すぎるので外側を巻いて登った。外側は簡単だが、中を登るのならそれなりに難しいかもしれない。

 テラスから上部は短いがちょっとカッコいい。ホールドも豊富なのでレイバックで登るのが効率的だが、ここはあえて右半身をクラックに入れて登るマネをしてみた。この部分が下から続いていれば素晴らしいのだが、自然から与えられる物なので仕方がない。




 足の保護を怠ってしまっていたので、あまり遊ぶことは出来なかったが上部数mは苦し楽しい。下からリードで登るのなら大型カムが複数個必要だろうか。

 石灰岩の粉で服が真っ白になったので、とりあえずこのチムニーは「ブルーダイヤ」と仮
称しておこう。ちなみに眩しくない白なので金銀パールはプレゼントされない。





 河原に荷物を下して日光を探しながら昼飯を食べた。その後はボルダリングタイム。
本日はハンマー、バール、デッキブラシを持参したので以前から登っていたボルダーの整備をした。簡単だがしっかりしたライムストーンボルダーなので楽しめる。

 アーデモナイコーデモナと考え、結局このボルダーに課題を3本追加した。強力なフィジカルもメンタルも必要ない。簡単な知恵の輪を解く様な岩登りだった。





 最後にお隣にあるワイド系のボルダーにトライした。けっこう奥深く、これぞカマドウマ
の岩だった。ウキウキと足を上にしてクラックに入れてみたが、腹筋で上半身を持ち上げることが出来なかった。ガッデム、出来の悪い忍者の様だ。普段使わない足使いなので、つま先など思わぬ箇所に痛みが走る。シューズも変わった箇所が壊れそうだった。





 何度もトライしては出来ないの繰り返しだった。自分の考え通りに動けないのだが、何故
か面白い。この場所には石灰岩の造形を取り入れた課題設定がもう少し出来そうだった。
 
 単独の場合は動き詰めなので、疲れが溜まってくる。考えるのも一人なので灰色の脳細胞もヘバッテきた。少し早いが重い荷物を担いで帰る事にした。

 木々の芽も色づいてきた。三丁目の曲がり角を越えて春もそこまで来ている。静かな谷間にも太陽が降り注ぐ時間が増えてきた。
 
 春が始まり、私のクライミングに新たな発見はあるだろうか。












 

 
 
 

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