ブルースカイを感じた 砦岩

 

 晴天の土曜日に砦岩へ上がった。

 朝は少し湿度が高かったからか、路肩の草むらに入ってしまったトモちゃんの足には山ヒルが引っ付いてきていた。

 砦の2階へ荷物を下ろすと先行パーティーの方がみえた。

 天気はピーカンではなく薄雲があり、日光もわずかで風の冷たさを感じる天候だった。ナイトボルダリングの疲れが残っていたのか、はたまた寒さからかクライミングはイマイチのスタートだった。アップで登ったルートでテンションバリバリ。指先が冷たくてホールドの感触もよろしくなかった。前腕パンプで何とか抜けた。

 次に「ブルースカイ」にTRをかけるべく「洞窟クラック」を登った。

 以前にフラッシュした記憶があるクラックだが、登ってみると結構難しく、洞窟から出る箇所が濡れていたこともあり、またもやテンションをかけてしまった。過去より何も上達していない自分に驚くが、それもすぐに忘れてしまうのは年の功であろう。

 洞窟から出るときにキャメロットの#6が有効なのが分かっただけでも収穫だった。短いが面白いクラックです。




 「ブルースカイ」もルートが出来たすぐに触ったことがあり、その時には理解不能だった。では今はどうだろう?

 まず下部のフェースから上部フェースに入る箇所が悩みどころだった。ある程度左側の岩を登り顕著なホールドに足をのせてみた。手は悪いカチだった。今の私では持つことが出来ない。指先でまさぐりながらかかりの良い場所を探す。テンションを頼りに手を出すが、どれも確実にホールド出来ない。ヒーヒー言いながら上部を目指す。フェースは狭くなり両側のカンテを使う事が出来るようになる。パーミングで抑え込み挟み込み・・ウフフこれは面白いぞ。

 岩の天辺にタッチしてロワーダウンした。今までトライしなかった事を後悔するぐらい良いルートだと思った。

 小さいが白く美しい花崗岩を全力で散歩する。自分の指先と足先が唯一の動力だ。

 トモちゃんは左の岩を巧みに使い、2ピン目上ぐらいでフェースに入り込んでいた。これはこれで難しいらしく、私も2回目のTRで試してみたがとても再現できなかった。

 砦岩で登りたいルートパズルの1ピースに「ブルースカイ」はバッチリ昇格いたしました。でも私が登れるかな?




 1階に移動してランチ休憩タイム。「ラストスィーツ」の取り付き周辺は木々が自然林になっており、明るくて寛げる場所だ。寒いのでロープタープを被りながら、名も知れない小鳥のさえずりを聞くうちに30分ほど寝てしまった。





 寝起き後、トモちゃんが気を吐いた。スラブの好ルート「オードブル」を会心のRPで登ってくれた。いや前回と言い今回と言い、何気に収穫を得るのは大したモンダミン。

 私は今日も「ミルクティース」のRPを狙った。一人練習もし、忘却の海からムーブもサルベージしてきているので今回こそはと意気込んだ。

 相変わらずしんどいが、チョックストーンの下まではスムーズに登ることが出来た。キャメ#1をセットし、核心のムーブ。スローパーとクラックをアンダー気味で捉えて足を大きく開き傾斜を殺すのだが、クラックが土で滑り、抜けそうで怖い。ここを越えてもまだ数手スローパーを必死に抑え込む必要があると・・分かっているだけに心が萎えた。

 そうこう悩んでいるうちに全身が震えだした。結局、自分に負けてテンションを入れてしまった。

 今回もRPは逃してしまった。ピンクでは登れたがカムセットしながらでは別物なのは分かりきったこと。もう少しあともう少し足りない物を探してみたい。

 最後はトモちゃんが「オードブル」の右側のルートをTRでおさわりして本日のクライミングは終了となった。

 今回は肌寒いくらいの気候だったが、まだしばらくクライミングに適した時期が続くと思われる。新たな目標、漬物の様に年季が入った目標と到達できないものばかり増えていく。

 今期の御在所シーズンは始まったばかり、何か一つ、小さなものでも良いので到達出来る事を願ってやまない。

 その真摯な心も僅かな間で時の波間に流されていってしまうのも仕方なし。












 

 

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