笠置山 たこ焼きハンターに死角なし

 

 クマナオと笠置山へ行った。約1年ちょっとぶりの訪問だった。

 天候は曇り、岩は乾いていたが湿度高目でベストとはいいがたい状態だった。

 今回は大岩展望の岩周辺で遊んだ。

 まずクマナオが「ズクナシ」をやってみると言うので、私はソロリードで「クラックジョイ」を登ることにした。

 クマナオの楽し気な声を聴きながら、私はクラックに手を入れた。ジャミングをするまでもないクラックだが、ジャムしたほうが楽しい。アップのアップくらいの難度なので、私でもほぼオンサイト出来た。




 「ズクナシ」の二人を覗きにいくとトップロープでナオミンが呻いているところだった。結構しんどいらしい。




 私もトップロープで登らせてもらった。クマちゃん曰く、ボルト位置がマスターでトライするには少し遠く感じたとの事。そこはそれ、私はトップロープの気安さで登らせてもらった。下部のクラックは要所にジャムが効くのでクラックを齧っている人間には嬉しいわ。下からはクマナオが「ジャムおじさんや」「ジャムおじさん」とつぶやく声が聞こえてきた。ジャムジジいと言われなかっただけでもありがたい。

 次に「クラックジョイ」をクマナオがトライ。クラックは初心者の二人だが、このグレードならば全く問題なくリードで登っていった。この様な易しいルートもあるのは良い岩場だと思います。

 休憩の後、クマナオは「カロリ」にトライすると言う。カロリ?セロリ?とかパセリ?とか誤情報をまき散らしながら移動していった。




 私は「右往」にロープを固定して単独TRで探ってみた。短いが綺麗なクラックだ。ウシシとにやけながらカムをセットしつつあれこれとムーブを試した。

 純然としたジャムが必要なのは数手。ムーブで一番難しいのはスタートしてすぐのマントルかな。

 昼食。「カロリ」は思ったより難しいらしく、疲れながらも楽し気なクマナオと合流してめいめい食事をとった。持参したホットコーヒーをクマちゃんに勧めると、なんとコーヒーが飲めないことが判明した。理由は若かりし頃の聞くも涙語るも涙ことからだった。クマ除けにコーヒーとは新たな発見だった。唐辛子スプレーだけではないのだね。

 ランチ後、クマが「カロリ」をトライするというので見学の時間。ビレーはナオミンの盤石体制で臨んだが、スタート直後から思わぬアクシデントがクマを襲った。近くのルートを登っている他パーティの女性クライマーの声が怪音波となり波状攻撃。怪音波攻撃のたびにクマの足がスリップする。クマなのにハツカネズミのチュー太郎ごとくカリカリカリカリとシューズのつま先が滑る。あわやと思う場面が何度もあったが、そこはそれ持ち前の怪力で怪音波をねじ伏せて無事RPをした君は偉い。




 移動して今度は「右往」 TRでクマナオが登ったが、二人とも結構簡単に登っていったのはビックリ。もっと苦しんでくれないと楽しめないな~と私の心の声。

 最後に「右往」を私がリードした。散々練習したので褒められたスタイルではないが、まあそこは大目に見ていただきたい。スタート前にパワハラ気味にナオミンに前腕マッサージをお願いした。何時ものことながら私の困ったお願いを聞いてくれるナオは女神様に見えた。

 肝心のクライミングはというと、やはりマスターカムの青でマントルするスタートムーブが一番気を使った。それ以降はフレアクラックに正確にジャムする技術があれば特に問題がない気持ちの良いルートだった。次回は「左往」を登ってみよう。




 16時を回ったので片づけて下山をした。途中で異国のクライマーがボルダリングをしていて驚いた。さすがにメジャーな岩場は違うな~。

 帰路の途中でたこ焼き屋さんを発見した。男ばかりだとスルーするだろうが、一応女性のナオミンがいるので見逃すことはない。たこ焼きハンターの目は誤魔化せないのだ。

 人気のお店のようで私たちの前のお客さんも大量に購入していた。

 店前のベンチでたこ焼きとよもぎ餅を頬張っていると、山里にはひしひしと夕暮れが下りてきた。ほんの少しの旅情も良いスパイスになり、大変おいしかったのは言うまでもない。




 帰りの車中もあーでもこーでもと話が弾んだが、特にナオミンの家での入浴方法で大盛り上がりとなった。あまりの面白さに私は飲み物が鼻から吹き出し、クライミングで疲労した足が痙攣し痛みで悶絶していたことを前座席のクマナオは気が付かなかっただろう。クマちゃんも中々のユニークさだがナオミンはある部分で臨界点を超えている。

 今回も変態的な二人のおかげで楽しい岩登りが出来た。前回の笠置山では開始早々にクマちゃんがケガをしてしまい、残念な時間が多かったが、今日は誰も怪我もせずに十分に楽しむことが出来た。




 笠置山までは少し遠いが、訪れる価値のある岩場だと思う。次回の訪問が楽しみで仕方がない。







 

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