天気予報が嬉しく外れて晴天となった土曜日、何時もの砦岩へ上がった。今回はナオミンが付き合ってくれた。
混雑を予想していたが、路肩には僅かしか車は停まっていなかった。歩くと暑いが岩場で準備しているとやはり寒かった。冷えるとバカ殿モードになるナオミンはダウンにて完全武装していた。
今日は「アペリティフ」の再登を中心に考えていた。まず私が登ってみた。ビレーヤーが居るって本当に登りやすいわ。
クラック内に落ち葉が入り込んでいたので掃除しながら登った。秋を感じながらのジャム。
普通に登って5.8程度に感じた。無事にRP出来た。もう少し長いとよいのだが贅沢は言えない。隣の「ラストスイーツ」と両方登れる様にTRをセットした。
ナオミンがTRで「アペリティフ」にトライした。下部のスラブは「バランシーだわ」とブツブツ呟きながらクリア。クラックに入り込むとブツブツの連打となった。「どうやって登ればいいか分からない」「ウキー足が攣った」「ウキー足が抜けない」「ウキーウキー ウキ?」
秘孔を突かれた様になって何とかクリア。どうやら楽しんでくれたみたいだった。
ナオミン、普段ジムで鍛えているのでフェースは得意だが、この様なナメクジみたいに登る岩登りは経験が足りない為に仕方がない。クラックが少し広いので、フィストも効かないと女子がおっしゃるので、二人場織状態でリービの方法とかをレクチャーさせていただいた。ジャミングでの手の使い方は普段の生活で行わないもんね。
私も「ラストスイーツ」を頑張ってみた。グレード以上に難しく感じるこのルートだが、TRながら初めてハングを越えて終了点手前までノーテンで到達することが出来た。岩の状態がすごく良い事がトリガーだが嬉しかった。パンプした前腕をさすりながらこいた屁は、透明な山の空気に溶けて消えていった。
ナオミンも「ラストスイーツ」を初おさわり。身が軽いので得意系かと思ったが、ここでも再度秘孔を突かれていた。「腕力だけやないかい!」「トゥーフックが効きすぎるのがあかんのかい!」吉本演芸場の様に全力でツッコミをかましていた。
が、そのうち静かになった。心配になって様子をうかがうと遠くの山を眺めて「綺麗」とつぶやいていた。中々に忙しい人である。
私は途中で先週練習した「アイアンクロー」にちょっかいを出したが、2ピン目の遠さにびびって敗退した。私ごときでは気持ちが入っていないと登れないですわ。
結局、「アペリティフ」と「ラストスイーツ」のワークで本日は終了となった。ナオミンは食前酒とデザートの連打でボコボコになって嬉しそうだった。やはり岩はいーわと言ったとか言わないとか。
秋の山は日が暮れるのが早い。下山中にヘッ電を点けることになった。ライトを点けてもナオミンはあらぬ方向へ歩いていくので、時折修正する必要があった。どうやらおニューのライトらしく、点けて歩くのがとても嬉しそうだった。
空気も澄んでいたので夜景も美しかった。そういえば今日は美しいものばかり見ていた気がした。秋の山はちょっとした美術館の様だ。
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