ウェイクアップにはもう少し

 

 今回もうさぎの耳でクライミング。当初は瑞浪の予定だったナベッチが「ウェイクアップ」に心を奪われすぎてしまい、うさぎ再訪に急遽予定を取舵一杯。甘い汁を吸うべく私も同行させてもらった。鍋松鳩の三名に私&前日に久しぶりのアナコンダO型さんも急遽参加となり、計5名での珍クライミングとなった。

 集合場所の藤内小屋までは偶然にもカッパ先生ペアと一緒になった。先生たちはインスボンに行くためにバットレスでスラブ特訓をするとの話だった。

 小屋で全員集合しうさぎの耳へ。初めは寒いかと思ったら太陽が燦燦と照って、とても暑い日となった。

 まず「カットインコーナー」でアップ。私が登って隣の「ハッとしてグー」と共用できるTRをセットした。これを使って全員が体をほぐす予定だったが、「カットイン」はスタートのフェースが小難しい。皆さん「なにこれ」と地上2mくらいで頭に?マークが浮かんでしまっていた。岩登りは楽しいですね。






 うさぎは登山道沿いにあるので、藤内にあがる御在所神様とレジェンドS崎さんも私たちに声をかけてくれる。すかさずナベッチが神にお供え物をしていた。今日はミカンだった。

 S崎さんは最近ご自身で作られたP6下部の「Beウォーター」(字間違えていたらごめんなさい)の草刈りに行くそうだった。良いルートなので早く登れ~と勧めてくれるのだが、このような神クラスの方の話を鵜吞みにすると大変な目にあうのは目に見えているので、まずTRからね。

 「カットイン」が一巡したので私は「ハッとして」を登る事にした。以前リードで登っているので、今日も様子をみて再リードと考えていたが、核心フェースのホールドに指をかけたすぐに、その考えはとても天地茂だと理解した。テラスからフェースに出るムーブをすると左ひざに痛みが走るのだった。灰色脳細胞の私でもクライミングには足が大事とわかるこの瞬間。ボルトにヌンチャク+スリングをかけて高度を稼いで、美味しい箇所を復習するだけにした。「ハッとして」も良いルートである。

 火曜日にお会いした上手上手ご夫婦が今日もうさぎにお見えになった。やはり「ビックウエンズデイ」狙いだそうだ。普段椿岩で難しいルートを登っている方でもこのルートには苦戦する様だ。今日は暑いので尚更だと思われる。ただ墜落の恐怖に耐えてトライする姿は正直カッコよすぎだ。




 そして今日の本題。ナベッチが「ウェイクアップ」をリードをする時になった。もちろんビレーはまっちゃん師匠の子弟ペア。前回のTR練習で鍋がどこまで何を掴んだかは本人しか分からない。

 全員に見守られながらテイクオフ。ハトちゃんがピアニカみたいな楽器で勇気が出るBGMを演奏してくれる。




 テラスまでは順調、そこから凹角にプロテクションをセット。以前このルートで河原まで落ちてきてヘリで運ばれた人の話を聞いた事があるので、複数セットするように要らぬお世話のアドバイスをした。小柄なのでリーチが厳しいがそこはハートの強さで頑張る鍋。あれこれとムーブを試行している。見ているだけで腕に乳酸が溜まってきそうだ。そしてガバに届いたかと思ったが、何かがかみ合わなかったのか仕切り直しでクライミングダウンに切り替えてきた。しかし、ここで腕が抜けたのか頭を下にしてテラスまで落ちてきてしまった。最後のカムが効いていたのでソフトな落下に見えた。幸いけがは無かったが、そのまま登り続けることはせずに下までダウンしてきた。もう少し持久力かムーブかそれとも何かが足りなかったのか。今日のトライで得た事が次につながるはずである。鍋の目覚めはもう少しだけ先のお話。




 弟子の始末は師匠がつける。まっちゃんがカムをぶら下げて「ウェイクアップ」を登り切って終了点に到達した。常にアクセルONのナベッチに冷静なまっちゃんと良いコンビです。




 そうこうするうちにO型さんのスマホが紛失してしまう事件が発生した。この狭いエリアでどこに行ったのか、上手上手ご夫婦も含めた全員でスマホ捜索を行った。河原に岩の取り付きにあちこち見て回るがどこにも見当たらない。O型さんの顔色が青くなってきた頃にハトちゃんがブッシュの下からカーキ色のスマホを見事見つけ出した。私も見た場所だったが近眼老眼の目では見落としていた。ハトちゃんの目は鷹の目であるな。ちなみにハトちゃんは「カットイン」も2回目では見事登り切ったとの事。今後の成長に期待だ。

 最後は岩塔の一番右側にある「ハングオーバー」をTRでエンジョイ。このルートも何時に触ったか記憶にないが難しかったことだけ覚えていた。

 まず私がトライした。下部はホールドはあるが向きが悪く傾斜も強い。試したムーブが上手くはまって何とかテンション無しで下部を抜けテラスまで到達できた。その上はガバ主体だがさらに傾斜が増して厳しくなる。クラックも発達しているのでジャムも交えながら高度を稼いだが、苦し紛れにきめたジャムがすっぽ抜けてロープにぶら下がってしまった。

 改めて登ってみると「ハングオーバー」も良いルートだった。下部のプロテクションをどうするかいまいち明確ではないが、前腕が満足する事間違いなし。

 次にまっちゃんがトライ。あれこれやっても下部が突破できず。この様なパワームーブは不得手な様子だった。




 その次はO型さんだった。やはり下部は突破できず、ならばと沢登の要領で巻いて上部を頑張ったがそれもならず。久しぶりの岩だから仕方がないわね。




 ここでもナベッチが気を吐いた。なんと男性陣が登れなかった下部を見事抜けていった。(ノ・ω・)ノオオオォォォ-と驚いたが上部はルートを外れて岩の向こう側に消え去りそうになってしまった。そしてまっちゃんから注意勧告を数度受けて無念のダウンとなった。




 本日もよく遊んだ。片づけて山を下りよう。先に歩き出したハトちゃんが岩の上で音楽を奏でてくれた。ジブリ音楽は山に合います。




 歩く途中でO型さんの別名アナコンダについて全員に説明をした。いわゆるトライアングルな関係云々。アナコンダは男にも女にもモテると自己申告していた。

 藤内小屋に到着すると何故か若者であふれかえっていた。どうやら日本山岳会の若者たちの集まりがあった様だった。ここで以前砦岩であったG登君に遭遇した。今日は若者たちの世話役で来たとの事だった。少し前にアルバータに遠征に行って凍傷になったので、まだ本調子ではないと言っていたが、来年はヨセミテ、再来年はカシンリッジに行くという彼の目はとても輝いていた。夢を抱くことはとても素晴らしい事だ。

 なぜか握手してくれた彼の手はとても温かかった。

 


















 

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