雨後のはずが雨中です…8時からの雨

 

 日曜日は久しぶりに瑞浪に行ってきた。

 私は約3年ぶりだったが、今回同行してくたナベッチとタケさんは足しげく通っているらしく、話を聞いているとほぼ病気みたいというかマジ病気な二人だった。

 前日の打ち合わせでも、今日も明日も雨だから無しだなと私は思っていたが、ナベッチから「岩の割れ目に手や足を突っ込みたいんです、我慢できないんです」と、少し字を変えると変態エロ小説みたいな連絡を受けて岩場へGOとなってしまった次第。

 ナベもタケも真っ黒な雲の隙間から少しでも光が射すと「晴れてきた~」と叫び、国道の乾いた路面を見て「昨日は雨が降っていなかったのかも」とウキウキと語り合っていた。このお二人は超プラス思考の持ち主だった。しかも昨日はジムで5時間ほど登っているのに疲れなど微塵もみせない超体力野郎でもあった。

 後部座席の私は一面の曇天を見ながら「いや晴れてないし」 国道の濡れた路肩を見て「どうみてもさっきまで雨が降っていましたよ」と心の中で呟くしかなかった。そう私は微マイナス思考の人間であった。

 岩場へ着くとやはりと当然というか誰の車も停まっていなかった。ヨ。

 早朝の予報では11時までは曇りだったが、先ほどの予報では9時から雨に変わっていた。1本登れるかどうかの瀬戸際ぽいゾ。

 岩場に荷物を下ろすと顔にかすかな湿り気を感じた。これは雨ですよね。うんそうだ確かに雨だ。




ローリングストーンズのベロマークだそうです。


 そう雨は8時から降ってきた。空から水色の雫がしとしとと落ちてきてそこかしこを濡らしていく。

 今日のお天道様は私たちに味方をしてくれなかったのだ。

 タケさんが素早くセットしてくれたTRで、とりあえず「新人クラック」を登る事にした。

 タケさんもナベッチも雨をものともせずスイスイと登っていった。私もかなり以前に「新人クラック」を触ったことがあり難しかった記憶があった。そしてひさびさの今日。やはり難しかった。濡れたクラックから手が抜けてくるよ抜けてくる。二人ともよく登ったなーと感心しながら地上1mで潔く諦めることにした。




 強制召喚されたまっちゃんも岩場で合流したが、傘をさしたまま取り付きに上がる事さえしなかった。たしかに普通の人ならそうです。

 雨は止まずに降るばかり。流石のプラス思考も「今日はもう無理だね」とようやく気が付いたみたいで1本だけで帰ることになった。

 岩は不発でも帰路の車中でもナベッチとタケさんの漫才で退屈することはなかった。しゃべりに夢中で運転がおろそかになるナベッチを助手席からサポートするタケさん。「その分岐は右」「ここはまっすぐ」「なべさんお願いだから運転に集中して~」とタケさん。「仕事で社長にもそういわれるんだよね~なんでだろ~」と鍋。後部座席の私は「それは社長がとても正しい」と心の中で呟くしかなかった。

 そのまま帰るのではつまらないので、行きつけのジム「キャニオン」で登っていくことになった。ジムに寄る前にナベッチがわざわざ、ことよ軒のみたらし団子を買ってきてくれたのでジムる前に皆で賞味した。焼きたての団子はとても美味しかった。鍋感謝。

 まっちゃんは、名古屋から瑞浪を経由し朝日町という謎の道筋でも微笑みを絶やさずに、うさ耳までつけて付き合ってくれるナイスガイ。しかし仕事の影響で指の保持力に支障があるらしく背中に哀愁が漂っていた。




 ナベッチもタケさんもジムでの登りもスイスイだった。タケさんは指力が弱いと言って板ホールドにしがみついて鍛えていた。ナベッチも良い動きで登っていた。垂壁なら岩の11も手が届く様に私には見えた。

 あーだこーだ登っていると90分はあっという間に過ぎていった。板ホールド課題で遊んだおかげか指は腫れぼったくなっていた。トレーニングにはなった気分一杯。

 岩は登れなかったが何故か気持ちは満足。たぶん初めから雨だからとジムだけにしていたらこんなに楽しい気分にはならなかっただろう。

 「つまらない大人にはなりたくない」と佐野元春が歌っていた。情報がすぐに手に入るこの時代。集めた賢い言葉だけで自分の行動を決めてしまうのは間違いは少ないが面白くもない。つまない大人を通り越してつまらない老人になりかけていると、超プラス思考の二人に教えられた雨の休日だった。







 


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