瑞浪 W師匠登場

 

 ナベッチとタケさんと瑞浪の屏風岩へ行ってきた。同行のお二人は雨でも瑞浪に行くちょっとおかしい人達だ。しかし今回は良い天気なので、私はほっと小さな胸をなでおろした。

 駐車スペースでは磯野っちとその相棒の方と遭遇した。お二人は早朝からガンガン登るらしい。

 私たちはまず「アームロックききますか」に取りついた。ワイドクラックの練習をしたいという私の希望からである。このクラックはナベッチとタケさんは過去にRPしているとの事。

 準備をしてナベッチが一番手、次にタケさんとリードで登っていった。体のサイズが違うので二人ともムーブが違うが、Tスタックを使うことと、使うカムがキャメの#5と#6という事は共通だった。インフル明けのタケさんは時折苦しそうにせき込むこともあったが、難なく登って行った。




 私は無難にTRで登ってみたが、やはり足使いが難しい。地上1mの攻防を繰り広げながら何とか上に抜けた。人気ルートなので、待っている人がいる様子だった。もう少し粘りたい気持ちもあったが、今日は全員が1本ずつ登って移動することにした。

 次は「アタックNo1」が目的。これまた私の希望を汲んでいただいた結果である。ルートに到着すると磯野っち達が登っていた。このルートはスタートから難しいらしい。

 ナベッチとタケさんは約2年ぶり、私は初めてのこのクラック。タケさんと私はリードでチャレンジすることにした。

 まずはタケさんが登った。難しいと聞いたスタートも問題なくクリア。スラブも迷うことなくスルスルと登っていった。クラックに入ってもわずかなカムを決めただけで淡々と登ってあっという間に岩に天辺に抜けていった。見ていた全員「おっスゲィ」と驚嘆した。超安定した登りで苦しさも見せないクライミングだった。




 タケさんの登りを見ていた私は「ひょっとして簡単か?」と大いなる勘違いをしてしまった。英語で言うとグレートマチガイである。

 「#5を持って行った方が良いですよ」とタケさんからのアドバイスを心に留め準備はOK。そして私も登ってみた。スタートムーブは少し癖があるがそう問題はない。スラブは最終ピンへクリップするまでが少し嫌らしかった。クラックに入ると急に傾斜が強くなる。始めに#3と4をセットした。カタつくチョックストーンにも小さなカムを入れてエイッとかぶった部分を乗り越えるとハンドサイズじゃないクラックが目の前にあった。ゲロゲロ広いじゃん。靴が新しいせいか体幹が弱いせいか今日は足が滑る。一気にテンパりモードへ突入。#5のセットも上手くいかず思わずカムを掴んでしまった。気持ちが切れてしまった。そこから何度もテンションを繰り返しカムを追加して少しずつ高度を稼ぎ、何とか核心部分を抜けた。途中でロワーダウンを頼んだが、「せっかくそこまで登ったのだから上まで抜けなよ」と温かい声にシクシク涙をこぼしながら何とか岩の天辺に抜けることが出来た。抜けも中々嫌らしかったです。

 私のショボい登りを見ていたナベッチはリードは止めてTRに切り替えて登っていた。スタートは問題ないがクラックは結構難しく感じたみたいだった。

 昼を大幅に回ったのでナベッチの目的であるスラブルート「平成元年」に移動した。「あーらよっ」の前にある玉子スラブ?だったかにひかれたルートで私の手持ちトポには表記されていない。ただこの岩、見た目可愛いお菓子に見えてしまうのは私の歪んだ心のせい?

 ここでもタケさんが抜群のクライミングを見せてくれた。一便目は落ちてしまったが、二便目では見事に完登した。以前にも登っているので再登だそうだが、これまた全く危なげない歩く様に登っていった。これからは漢タケ師匠と呼ばなくてはいけないですね。




 タケ師匠曰くこのルート、カンテを使いたいので岩の右側に寄ってしまうが、ボルト沿いに登ると良いそうです。

 私は落ちながらもとりあえず終了点まで抜けることが出来た。これまたお初のルートだったので、見る粒触る粒すべての粒が新鮮に感じた。




 そしてナベッチだがこのルートの為に新品キメラを購入したぐらい、それだけこのスラブに思い入れがあるらしい。その気持ちのおかげか一便目は落ちながらも、ボルトの左側にある岩襞を使い巧みに登っていった。ただ本人もこれでは納得がいかなかった様で、二便目を出したが粒に弾かれ悪戯にソールのゴムを減らしただけで終わってしまった。集中力が欠如してしまったのか、今度は登れると思いますヨ。

 夕暮れも迫ってきたが、最後にもう一本という事で「感激」にトライすることにした。私は過去に一回だけTRで登った記憶があるが、ムーブもほとんど忘れてしまい難しかった記憶しかなかった。タケさんにビレーをお願いし、カムの番手を確認しテイクオフした。下部が核心との事だったが、ハンドが良く効くので力で押し切れた。ただ左足で堪えるムーブなので左腰と左大腿四頭筋に痛みが走る。数年前から左腰痛に悩まされていて、足で押しつける様なムーブが続くと太ももに力が入らなくなってしまう様になってしまった。所謂老化というやつです。針を打ってもらうと少し良くなるが完治には程遠いぞ我が腰。

 それとこのルートは怖い。何とか最終カムを入れて立ち上がっても、一本目のボルトはまだ遥か先だ。多分一光年くらい先かなー。フガフガと何度も立ち上がりもがいてみたが勇気は湧いてこなかった。日没まで時間もないので、本日二度目の下ろしてくださいコールをしてしまった。







 情けないなと思いながら下におりると、ナベッチが私の代わりに登ると言ってくれた。以前に登っているとはいえ、怖いのにな~いいのかなと思ったが、ナベッチの目はランランと輝いていた。岩が登りたくて仕方がないのね貴女。

 引き続きタケさんビレーでナベッチが登って行った。最終カムからズリ上がりながら慎重に高度を稼いでいった。そしてピンにクリップ、そこから2ピン目も遠い。見ている者も緊張したが、ナベッチは無事に終了点に到達し、ロワーダウンでカムを回収してくれた。ナベッチ師匠ありがとうございます。感謝感激雨あられ。私も「感激」を登って感激したいものです。




 今回の瑞浪クライミングは完登は1本も出来なかったが充実し楽しかった。初めてのルートをリードで取り組む事はとても刺激的だった。本来の岩登りはそういうものなのだろうが、どうしてもTRで試登してからと考えてしまう自分がいた。グレードを考慮しながら、まずリードでトライする姿勢で取り組みたいと、ようやくたどり着いた還暦のスタート月だった。

 瑞浪のハイシーズン冬はこれから。寒風に吹かれ頭の毛を飛ばしながら、W師匠に教えを請い岩登りを楽しみたいと思います。

 晩飯のラーメンはとても美味しかった。










 

コメント

  1. グレートマチガイどう見てもニホンゴデスwww
    鍋を師匠と呼ぶのもグレートマチガイデスw

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    1. オーニホンゴムズカシイネー!

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