またもや天下峯で岩登り。寒い冬にはありがたい岩場です。今回はナベッチとまっちゃんが遊んでくれた。
広場に荷物を下ろしてまず何を登るか相談。ナベッチは「おたまじゃくし」がここでの当面の目標。まっちゃんは登れればなんでもいいよ~とのお言葉。「おたまじゃくし」には先客がいたので、私のカンピューターが弾き出した答えは簡単でも登りごたえのあるルートとして、「天下」と「還暦プッシュ」の間にある名前の知らないクラックルートだった。
簡単といえどクラックがフレア気味なのでカムセットは注意が必要。2年くらい前にオンサイトトライしてテンションまみれで登った記憶あり。
始めはTRでと思ったが、折角なのでリードで登る事にした。今日はとても暖かくスタートする前にパッチオフした。数少ない当ブログを見て下さる方に説明すると、パッチオフとはパッチ(股引)を脱いで体温調節をする高度な技の事である。
手の届くクラックにトーテム1.5をセットしてテイクオフ。トーテムは浅くフレアしたクラックでも食いついてくれるのでチビっと安心。ビビることなく心臓をバクバクさせながらクラックを辿った。少し登って綺麗なクラックにカムをセット出来るとまたチビっと安心できる。登れば登るほどに簡単になってくるが、誰も登らないルートのなので落ち葉が大量に溜まっている。盛大に落ち葉を掻きだしながら終了点に到達した。今日は無事RP出来た。落ち葉を集めて芋を焼いたらさぞかし美味しいだろうな~。
名前は知らないが個人的には味わい深いルートだった。5.8~5.9くらいのグレード感でした。ナベッチとまっちゃんはTRでアップしていたが、結構楽しんでもらえた様だった。
お昼前になったが「おたまじゃくし」が空いたので、ナベッチとまっちゃんはTRでワークの時間。5.8なれど中々手ごわいわいこのルート。上部でプロテクションが取れないが安易にボルトを打たなかった初登者の慧眼に感心してしまう。
広場に戻ってランチタイム。偶然ご一緒した女性クライマーからナベッチが声をかけられていた。どうやら以前に瑞浪で遭遇した方だったようだ。クライミング界が狭いのか鍋顔がワイドなのかはてさて。
そして今日のおやつは安永餅だった。少し硬くてもとても美味しかった。餅博士の鍋曰く、うっすら餡子が透けて見えるこの店の餅がベストとの事でした。ご馳走様でございます。
昼一、ナベッチとまっちゃんは「おたま」の復習に行ったので、私は岩場下部にあるクラックボルダーの偵察に行ってみた。
鹿か猪かそれとも人か分からない踏み跡を下るとその岩はあった。20年くらい前にご一緒していたクライマーに教えてもらったボルダーだが、チョーク跡もあり登っている人はいる様だった。おそらくシットスタート課題だろうが、私ではスタンドでもスタート出来なかった。
「おたま」に戻るとナベッチはワークに手ごたえがあったとの事だった。リードも射程圏内に入ってきたようだ。
私の希望でお次は「ロンリコ151」へ。
このルートもかってリードトライして敗退21号をかました苦い記憶があった。(そんなルートばっかり)まっちゃんからスモールカムを借りて岩に向き合ってみた。
トーテム0.5をセットしてスタート。とても細いクラックだが要所で指先はかかり、レイバックで登る事になる。下部クラックが途切れる場所にキャメロット0.1と借り物の0.2をセットした。そしてテストすると0.1が簡単に外れてしまった。「怖~い」ですわよ奥さん。
とりあえず抜ける事だけを考えて、カムを打ちテンションのマシンガンで上部クラックへ到達した。ここからは割れ目に指が入るのでほんの少しだけ余裕が生まれた。とはいってもテンションは親友でしたけどね。
抜けもちょっとムーブがあり、なおかつホールドが落ち葉に隠されていたりしてとっても興奮した。とりあえず終了点に到達する事は出来た。うーんトーテムカムとビレーヤーに感謝でございます。
終了点の大木にしがみ付き下の二人にどうするかと聞くと「トップロープで~」とハモって返事が返ってきた。豊田の里山に木魂は本当にいるのだ。
このルートも二人は大いに楽しんでくれたみたいだった。短いがとても良いクラックです。
最後の締めに「自由人の悲哀」をリクエストすると、二人とも「いいですよ」の二つ返事だった。おそらく不人気と思われるルートに何も知らない子羊を誘う私を許したまえ。
このルート年々苔が生えて自然に帰りつつある。前述のボルダーを教えてくれた方と何度も練習した頃は苔なんかなかったはずだが、時がたつのは全ての者と物に平等だ。
TRで私が1回、ナベッチが1.5回登って本日は終了となった。昨年も1回だけ単独で触っているが、相変わらずスタートから最後まで気の抜けないルートだった。
16時を過ぎて帰る時間となった。少しだけ日暮れが遅くなった様だ。
湾岸を走ると、黄砂の影響か風景が霞んで素敵だった。あれこれと考えていると車窓に移る自分の姿が見えた気がした。
たぶんおそらく以前よりほんの少しだけ前進出来た今日の岩登り。これからも楽しもう。
薄暮の高速は夢をその先へと紡いでいく。







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