雨が止むと風が吹き出し雲が流れていく。街に住んでいるとさして気にはならないが、山に居ると体で強く感じる。
強い風が吹く中、久しぶりに藤内壁へあがった。今回はナベッチ、タケさん、プーさんに私の計4名だった。
途中で出会ったM宮君は単独で「パズル」のボルト打ちかえをすると言っていた。大したものだと感心してしまったが、私も普段お世話になっている砦岩のメンテナンスなどを考えなくてはいけないと反省した。
中尾根近くまで上がると、バットレス北面の威容が目に入ってくる。北面には難度の高いフリールートが幾つかひかれているが、その白眉は「オラージュ」だろう。前述のM宮君によると11台を2ピッチ登り「カリフォルニアドリーミング」に合流できるとの事。これは登れなくとも挑戦する必要があるのではと、薄い頭髪で物思いにふけった。
しかし現実に戻るととても寒い山の中。「モンキーフェース」の取り付きに荷物をおろし、体を温めるという口実のもとトップロープ一択でフェースを登る事にした。タケさんが震えながらロープセットしてくれている間に他の三人は鍋カフェで温かいコーヒーと柏餅をいただいた。イヒヒである。
まず「モンキーフェース」を交互に登った。懸念していた岩の濡れは皆無だった。プーさんは「岩登り嫌い、指が痛い」と叫びながら登っていた。藤内の中心で岩嫌いと叫ぶなんて、ケーキ店に入ってケーキ嫌い煎餅が好きと言っているようなもの?冷えた指先に粗い花崗岩の粒は確かに痛いかも。タケさんは流石に的確なムーブで登っていた。そうかそんなムーブがあるのかと正直驚いた。ナベッチは相変わらず火の玉クライミング。ブーンとロープにぶら下がっても何のその、リポDのコマーシャルに出てもいいんじゃないかな。
私も登ってみたがタケさんムーブは私には不可能だった。だが何となく突破口が見えたようなそうでないような。足を先に左フェースに送り、ワイドピンチのアンダーでいかがでしょうか。
下部でNPを使い、上部は難しいスラブフェースでお猿のお顔を辿る。「モンキーフェース」良いルートです。
あっという間にお昼になったので、震えながらランチを食べた後は「ヘルタースケルター」を登る事となった。
回り込むと時間がかかるので、私がリードで登ってTRをセットした。このルート、過去にRPしているとはいえ、改めて登ってみてテンション増し増しで終了点へ抜ける事が精いっぱいだった。そこそこ長さもあり、クラック一辺倒でもなくこれまた面白いルートです。カムもフィンガーサイズからキャメ#3ないし4まで使うのでセットも悩ましくうれしい。ただ人気が無いのか下部はかなり汚れており、草も生えていたりした。
このルートもTRで楽しんだ。やはり核心の最上部で全員大ハマりするのを見ると、私の顔に微笑みが。どうやら他人が苦しんでいるのを見ると、とても嬉しくなる様だ。私の性格はともかく、岩登りは楽しいですね。
4人で登ると流石に効率が悪くあっという間に15時を回ってしまった。もう一本登るには時間が遅いので下山しながらボルダリングをする事となった。
今日の天候からか人影の少ない一壁を後にして藤内沢を下って裏道へ合流した。藤内出合い近くには幾つかボルダーがあるが、私が一番面白いと思う「赤矢印」へ皆さんを案内した。
小ぶりだが顕著なハングのボルダーが「赤矢印」。一応私の考える課題を皆さんに紹介したが、自分の考えを押し付けた様で気になった。自然の岩登りなので自分の感性で登ってもらえれば良かったかな。
奥のフェース課題も合わせてガヤガヤと楽しんでいると、これまた時間は矢のごとく過ぎてしまいタイムリミットになってしまった。
足早に下山をして藤内小屋にご挨拶。軽く休憩して登山口まで戻った。道中プーさんが身の上ではなく身の下話を切々と話してくれた。集団に所属するとやはり悩みは尽きないものですね。極論すると男は皆スケベだと言う事です。しみじみ。お味噌汁に入れると美味しい貝はしじみです。








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